日本で問題となっている出生率!各国の少子化対策の現状とは!
  

世界的に進む少子高齢化

日本の少子高齢化が叫ばれるようになってしばらく経ちますが、少子化が進んでいるのは日本だけではありません。

現在の日本の総人口は約1億3千万人ですが、2050年には1億人を切ると言われています。

適切な人口というものは国土の面積とも関連していますから、一概に生まれてくる子供の数だけで多い・少ないと単純に決めることはできませんが、「合計特殊出生率」という指標を見ると、諸外国も同様の問題を抱えているのがわかります。

年間出生数の減少

日本の年間出生数を比較すると、昭和22年から24年頃にかけての「第一次ベビーブーム」では約270万人、昭和46年から49年頃の「第二次ベビーブーム」にかけては、約200万人が生まれていました。しかし、そこから徐々に人口は減り始め、平成元年には150万人を割り、平成25年の出生数はおよそ100万人となっています。

WHO(世界保健機関)が定めた「合計特殊出生率」というのは、1人の女性が生涯に産む子供の数を表していますが、日本では第一次ベビーブームに「4.32」でした。一人の女性が4人以上の子供を産んでいた時代です。それが、第二次ベビーブームでは「2.14」となり、平成元年に「1.57」となって、現在は「1.43」にまで下ってきています。

少子化の何が問題なのか?

日本は小さな島国なので、人口が減ること自体はそれほど問題ではありませんが、少子化が問題とされているのは、高齢者とのバランスの悪さです。

平成25年(2013年)の65歳以上の高齢者の数は、過去最高の3,190万人となっています。男女別にみると、男性1,370万人、女性は1,820万人で、総人口に対する高齢化率は、過去最高の25.1%に達しています。

さらに、「団塊の世代」と呼ばれる昭和22年~24年に生まれた人達が65歳以上になる平成27年(2015年)には、3,395万人へと増加します。高齢者1人に対して、15歳~64歳の現役世代が2人で支える計算になります。数十年後には、1人が1人の高齢者の面倒をみなければならない時代がやってきます。

先進国の合計特殊出生率

アメリカ、フランス、スウェーデン、イギリス、イタリア、ドイツなど、先進国の合計特殊出生率をみると、1960年代まではほとんどの国が2.0以上を維持していました。

その後、1970年(昭和45年)頃から1980年(昭和55年)頃にかけて下がり始めますが、1990年(平成2)頃から少子化対策を成功させて、出生率が回復するフランスやスウェーデンのような国が出てきています。

2013年(平成25年)の合計特殊出生率は、アメリカ1.9人、フランス2.0人、スウェーデン1.9人、イギリス1.8人、イタリア1.5人、ドイツ1.4人となっています。

少子化の本当の原因は?

少子化の原因は、単純に「女性が子供を生まなくなったから」とか、「夫婦が子供を望んでいないから」というものではなく、その背景には労働問題や社会問題、環境問題などがあります。日本は極端な高齢化が起こっているために少子化と合わせて問題とされていますが、その他の問題も軽視することはできません。

各国に共通してみられる現象としては、晩婚化と未婚化、医療技術の進歩による長寿と高齢化、女性の学歴の上昇に伴う社会参加の増加、男性の家事・育児への不参加、子供にかかる教育費の増大、仕事と家庭の両立を支援する制度が不十分なことなどが少子化の要因とされています。

また、昔と今では、家族制度に対する考え方が違ってきていることなども、少子化に拍車をかけているとみられています。大家族で子供の面倒をみていた時代とは違って、核家族で子供を育てるのが難しくなっているということです。

少子化の改善に成功したフランスやスウェーデン

世界的に少子化が進む中で、画期的な家族政策を打ち出すことによって出生率を回復させた国として、フランスとスウェーデンに注目が集まっています。

フランスやスウェーデンは仕事と育児とのバランスを考え、事実婚を認めたり、婚外子の手当てを厚くするなどの少子化対策を行っています。

子供を希望する人が安心して生めるような環境の整備を進めていることも、フランスやスウェーデンの出生率を回復させた要因のひとつとなっています。

日本をはじめとするアジア圏も、フランスやスウェーデンのような少子化対策を見習いたいものです。